式会社ナビタイムジャパンは、訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』で、オーバーツーリズム対策として、鉄道を活用した「おすすめルート」の提供を開始した。訪日外国人観光客に移動の選択肢を提示し、混雑緩和や観光の分散化目指す。訪日外国人観光客の急増により、主要観光地では混雑が深刻化し、オーバーツーリズム対策が求められている。特に観光客の多い京都市では、観光地を経由するバス路線の混雑が地元住民と観光客双方の移動に影響を及ぼしており、京都市交通局では2023年9月に「バス1日券」を廃止し、「地下鉄・バス1日券」を導入して地下鉄への分散化で、市バス・地下鉄を快適に利用できる取り組みを進めている。「おすすめルート」は、『Japan Travel by NAVITIME』にて経路探索エンジンのチューニングを行い、京都市内のルート検索時に、地下鉄を含む鉄道を積極的に利用するルートを第一経路に優先的に表示するもの。通常、第一経路は、所要時間の短いバスや車のルートが表示される傾向があったが、今回のチューニングにより、鉄道のルートが優先表示されるようになった。『Japan Travel by NAVITIME』では、ルート検索結果として表示される全5経路のうち、ユーザーの8割が第一経路を選択する傾向がある。この特性を活かし、無理に誘導するのではなく、自然にユーザーの目にとまりやすいかたちで鉄道を利用しやすいルートを提案・選択できるようにした。これにより、鉄道利用ルートの表示頻度は、従来比で6%増加し、特定の区間(例:八坂神社から京都駅まで)では約25%増加してバスを含むルートは約44%減少した。 公益社団法人 京都市観光協会(DMO KYOTO)の担当者コメント当協会では、京都における交通混雑の解消のために地下鉄利用の促進につながる情報発信に取り組んできました。しかしながら、市内の交通網は複雑であるため、とくに京都を始めて訪れるような外国人観光客にとっては快適に移動できる経路を判断することが困難という課題があります。今回実装される「おすすめルート」機能は社会課題を解決しつつ、観光客の利便性向上にも繋がり観光地の持続可能性に寄与する取組です。なお、当協会が運営する公式サイト(※2)では、敢えて迂回することで混雑を回避できる経路の案内も行っています。観光客に人気のある目的地においては、これらの情報も参考におすすめルートを設定していただけるとより一層の混雑緩和が期待できます。おすすめルート機能が実装されたことで実際に利用者の移動経路がどの程度変化したかを検証し混雑回避ルートの提案が有効な場面やユーザー属性を特定できるようになることも期待しています。 サービスイメージ(ルート例 出発地:八坂神社、目的地:京都駅)『Japan Travel by NAVITIME』について『Japan Travel by NAVITIME』は、訪日外国人向け観光ナビゲーションサービス。訪日前のプランニング・予約から、旅行中の移動、旅行後の体験シェアまで、訪日旅行をオールインワンでサポートするアプリケーションを、13言語で提供している。▶アプリ▶Web出典元PRTIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000472.000026884.html