IHI運搬機械株式会社と,ジョルダン株式会社は,静岡県沼津市においてスマートシティ実現のために、交通DXと観光MaaSのサービス提供を開始した。1.サービス導入の背景と目的静岡県沼津市は,沼津港という年間166万人の観光客が訪れる資源があるため,週末は自家用車での来訪による渋滞が発生することも多くなっている。路線バスが充実しているにも関わらず情報が適切に利用者に伝わっていないことから,観光で訪れた方の時間を最大限に使えておらず,機会損失に繋がっていた。また,沼津港周辺の賑わいを2㎞しか離れていない沼津駅周辺の中心市街地に波及できていない課題も抱えていた。2021年に発足した沼津版スマートシティ「X-Tech NUMAZU」(※1)は,中心市街地をヒト中心のウォーカブルな空間へと再編していくことに合わせ,市民や沼津を訪れる人の移動の最適化を図るため,様々な交通モードの確保と連携等によるサービスの向上を目指す。2.サービス内容ジョルダンが提供する「乗換案内アプリ」のスマートシティモード(※2)に,地域情報に特化した「沼津市モード」をリリースし,飲食・観光・宿泊・モビリティなどの詳細情報が地図上で確認することができるようにした。このアプリでは鉄道やバス等の公共交通機関だけでなく,シェアサイクルも含めた経路検索を行うことができる。また,沼津市中心街から沼津港周辺の駐車場満空情報をIHI運搬機械のモビリティデータプラットフォームと連携することにより,様々な交通モードに対応することで,観光客だけでなく市民にもわかりやすいサービスを構築した。【ジョルダン乗換案内アプリ「沼津市モード」の概要】①鉄道・バス等の公共交通機関,タクシー,シェアサイクルを含むマルチモーダル対応の経路検索及び予約連携飲食店や観光のスポット情報およびイベント情報の掲載,現在地からのスポットtoスポット検索②沼津市中心街から沼津港エリアの駐車場満空情報の閲覧 本サービスの構築は,デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ)のTYPE1事業として沼津市が採択され,沼津版スマートシティ「X-Tech NUMAZU」のモビリティ部会長である株式会社IHIのグループ会社,IHI運搬機械が,「令和6年度 交通DXと観光MaaSによる回遊性向上業務」として受託した。【関連サイト】https://www.city.numazu.shizuoka.jp/business/proposal/2024/kaiyusei/(※1)沼津版スマートシティ「X-Tech NUMAZU」(クロステック沼津)2021(令和3)年6月に,沼津市では,鉄道高架事業をはじめとする各種都市基盤整備の進捗により,市の新たな都市骨格の具現化が進む中,整備されたまちの上で暮らす人々のQOL(Quality of Life)の向上を図る様々なサービスを展開するため,地域の特性や資源を踏まえながら,まちづくりにICT等の先端技術を活用した「沼津版スマートシティ」の実現に向けた取組を進めている。【関連サイト】https://city.numazu.shizuoka.jp/shisei/keikaku/x-tech/index.htm(※2)ジョルダン乗換案内アプリとスマートシティモードスマートシティモードとは,地域ごとの課題や誘客など異なるニーズに応じて柔軟にカスタマイズすることができ,観光やビジネスを目的に訪れる移動者,地域住民のどちらにも便利な機能を提供。乗換案内アプリのみで,都市から都市への広域移動に加え,目的地に到着した後の地域内周遊までをワンストップでカバーすることで,利用者は観光のために複数のアプリをダウンロードする必要がない。また地域側は,さまざまなコストを軽減し,観光 DX や MaaS,スマートシティを推進することができる。