広島県竹原市とReGACY Innovation Group株式会社、ReGACYグループ法人の一般社団法人ローカルイノベーション協会によるアクセラレータープログラム「たけはらDX」にて採択された株式会社GATARIが、実証実験として竹原市内の歴史文化施設の体験価値向上を目指した、イマーシブガイド®「音で竹原の歴史を感じる 旧松阪家住宅・酒蔵交流館めぐり」の提供を2024年12月21日(土)から開始した。 アクセラレータープログラム「たけはらDX」について 一般社団法人ローカルイノベーション協会では、『ローカルイノベーションを通じた経済・産業振興への挑戦。持続可能な未来を創り、活きる自治体へ』をビジョンに、有力な技術、アイデアを持つベンチャー・スタートアップ企業と竹原市内の様々な課題を抱えたプレイヤーが協働することで、産業振興のモデルケースとなるイノベーションを創出することを目的としたアクセラレータープログラム「たけはらDX」を実施している。 GATARIによる旧松阪家住宅、酒蔵交流館での実証実験の概要 今回の実証実験では、GATARIの提供する文化財等を対象とした観光DXソリューション「イマーシブガイド®」を活用し、竹原市の観光振興における課題解決を目指す。 竹原市は「製塩地からの繁栄」「酒づくり」といった独自の歴史と観光資源を有し、特に、「たけはら町並み保存地区」には、製塩業や酒造業で栄えた歴史的な建造物や町並みが保存されている。これらの貴重な資源を十分に活かしつつ、本市の課題である観光客の滞在時間を延ばすため、来訪者の回遊性や体験価値を高める取組みが求められている。 こうした課題に対してGATARIは、来訪者の行動に応じて変化する臨場感と没入感の高いコンテンツで、既存の観光資源の新たな魅力を引き出すとともに、訪問者の満足度向上を目指す。さらに、体験購入や関連消費を促進することで、観光客の回遊性向上や滞在時間の延長、観光消費の活性化も目指す。 今回の実証実験では、旧松阪家住宅および藤井酒造 酒蔵交流館を舞台にしたイマーシブガイド®「音で竹原の歴史を感じる 旧松阪家住宅・酒蔵交流館めぐり」を制作した。竹原市ならではの魅力を発見できる没入型の音響体験で、歴史と文化に触れる特別な時間が楽しめる。 実証実験の体験方法および詳細 テスト販売期間2024年12月21日(土)~2025年3月31日(月) 場所 体験先①:旧松阪家住宅(〒725-0022広島県竹原市本町三丁目9-22) 体験料 【一般販売価格】 企画制作 株式会社 GATARI協力 竹原市、「たけはらDX」事業運営事務局、藤井酒造株式会社 体験の流れ ・施設にて貸与するスマートフォンを身につけ、音声に従い旧松阪家住宅、酒蔵交流館を観覧。音声MRによる没入体験を体感できる。 MRプラットフォーム「Auris(オーリス)」と「イマ-シブガイドⓇ」について デジタルとリアルが融け合う未来のインフラづくりを目指すMixed Reality(MR)(※1)スタートアップのGATARIは、MRプラットフォーム「Auris(オーリス)」を提供。Aurisでは、現実空間をデータ上に再現する「デジタルツイン」(※2)と自身の現在地を認識する「VPS技術」(※3)を活用し、スマホカメラで捉えた映像と事前に空間をスキャンしたデータを照らし合わせることで、デジタル空間上に画像や音声データを保存することができ、利用者の位置、視線や動きに応じてデバイスから音声が流れるため、同じ空間にいながら一人一人に合わせた没入感の高い新たな体験の提供が可能となる。 また、「Auris」は、これらの機能をスマホ1台、ノーコードで作成可能、かつ、センサー等の専門設備の導入を必要としないため、施設の高付加価値化を人的・物的コストをかけずに実現することができる。 「イマ-シブガイド®」とは、「Auris」を活用した文化財施設向けの観光DXソリューションです。各施設にまつわる当時の暮らしや代表的な産業との関わりを知ることができ、かつ、来訪者が目にする文化財の背景にあるストーリーをより深く味わい、魅力を再発見していただける没入型の音響体験となっている。 ※1 Mixed Reality(MR、複合現実):リアル空間とデジタル空間がシームレスに融合し(ミックスされ)、リアルなモノとバーチャルな情報を等価に表示・操作することができる状態のこと ※2 デジタルツイン:物理世界を同スケールでデジタル空間に再現した 3D データのこと ※3 VPS技術:VPS(Visual Positioning Service)。スマホカメラなどで捉えた現実空間の映像から利用者の位置、向きをリアルタイムに特定する技術のこと