山口県観光連盟は、マーターポート株式会社が提供する撮影作業を委託できる「Matterportキャプチャーサービス」を積極的に活用している。山口県観光連盟は、観光地のデジタルツインを積極活用しており、3Dならではの没入感は体験価値が特に高いと評価している。作成されたデジタルコンテンツは事業開始の初年度で40万インプレッション以上を獲得している。山口県が誇る「国宝 瑠璃光寺五重塔(香山公園)」や「錦帯橋」「元乃隅神社」「秋芳洞」「一の坂川」「八坂神社」「重要文化財 八坂神社本殿」といった名所の魅力を国内・海外へアピールする。【デジタルツイン】物理空間(現実世界)に実在するものを、デジタル空間上で双子(ツイン)のように再現し、バーチャルツアーやモニタリングを可能にしたもの。■Matterportを選定した主な理由・観光地での先行ユースケースとして世界遺産「白川郷 合掌造り集落」のMatterportを参照し、観光資源をデジタルツインにすることで高い没入感が得られることを実感。そうした3Dのデジタルコンテンツは歴史的建築物などを隅々まで閲覧できるメリットが大きく、平面の写真や映像では表現しきれない魅力をアピールする上で最適であると考えた。・Matterportのソリューションは単なる3D映像ではなく、空間内を自由に歩き回ることができる「ウォークスルー」である点を高く評価した。加えて、3D化したエリアを俯瞰できる「ドールハウス」機能や、任意の場所に情報を埋め込めるタグ機能などで情報を重層的・多面的に表現できる点は他のソリューションには見られない特徴であるとして選定。・Matterportが提供している撮影代行サービス「Matterportキャプチャーサービス」を活用。撮影対象の規模や予算に合わせた最適な手段を選択できた。【Matterport キャプチャーサービス】時間と労力がかかる広大な建物や空間、遠方や海外の現場や施設の撮影はMatterportにアウトソーシング(委託)が可能。メーカーのノウハウとサポート体制で、高品質な撮影結果を迅速かつリーズナブルな価格で提供している。高額請求や不要な支出(月額管理費、都度の制作費)が無く、安心してご利用いただけるサービス。■Matterportの使用による代表的な活用例・国宝「瑠璃光寺五重塔」を擁する「香山公園」瑠璃光寺五重塔は「令和の大改修」と呼ばれる解体工事の最中であるが、Matterportのデジタルツインならば工事前の様子を鑑賞できる。瑠璃光寺五重塔は山口市のシンボルであり、ニューヨーク・タイムズ紙の特集記事においても「非の打ち所がない」と絶賛された。・123基の赤鳥居が日本海の絶壁に向かって続く名勝「元乃隅神社」赤鳥居をくぐって日本海へ至るまでをデジタルツインで体験できる。元乃隅神社はCNNの「日本の最も美しい場所31選」に選ばれた神社でもある。・四季折々の景観とともに楽しめる、日本三名橋の1つ「錦帯橋」美しい景観を楽しめる錦帯橋は岩国市の誇りであり、世界文化遺産登録を目指している。橋上を実際に歩いているかのような体験がデジタルツインで可能となった。・日本屈指の大鍾乳洞「秋芳洞」国内最大級の鍾乳洞で、特別天然記念物に指定されています。約1kmに及ぶ観光コースをバーチャルに歩き回ることができる。・春の桜や夏の蛍、川辺の散策で人気「一の坂川」京都を模した山口において鴨川に見立てられた一ノ坂川は、春の桜のライトアップによる夜桜鑑賞、天然記念物ゲンジボタルの乱舞を楽しめる夏の「ほたる鑑賞ウイーク」などで人気の観光スポット。当地の魅力を3Dで体験できる。・朱色の大鳥居が印象的な「八坂神社」三間社流造の本殿や国の重要文化財である檜皮葺きの屋根を、デジタルツインで観ることができる。■Matterport導入によるメリットと付加価値・Matterportで作成したデジタルツインを活用し、山口県の観光資源のアピールをWebで展開。文章と写真、映像では表現しきれなかった魅力をデジタルツインで表現できた。デジタル化された観光地を歩き回れる自由度の高さ、最適な時期に撮影した美しい光景は、いつでも、どこからでも体験できる。・コロナ禍の収束後を見越してデジタルコンテンツの充実化に取り組んでおり、初年度から40万インプレッションを獲得。観光地の魅力の発信における投資対効果は非常に高い。・一般の旅行者への訴求はもちろん、旅行代理店など「旅のプロ」にとっても旅行商品を企画・設計する上で有意義なコンテンツとなっている。たとえば、観光バスの停車や観光客の降車位置の検討、導線設計など、平面図だけではわかりにくい情報もデジタルツインであることで設計が容易になった。・国内修学旅行の計画を決める時に旅行会社営業担当と先生たちが、生徒の待機場所、見学順路、見学施設の事前把握などの確認作業においてもMatterportは有効利用されている。・デジタル広告やWebサイトなど多様なPR手段と組み合わせて展開できる、コンテンツ展開の柔軟性がMatterportの特徴。外国の旅行代理店向けの説明会やプレゼンなどでも効果を発揮している。・Matterportキャプチャーサービスを利用し、デジタルコンテンツの制作スピードとコスト効率を最適化。メーカー純正のアウトソーシング(委託)サービスなので品質は安心。発注者側(観光連盟)はコンテンツの企画や撮影地との交渉など調整業務に集中できた。■山口県観光連盟の取り組みは、観光PRのデジタル変革(DX)を先取りした先進事例山口県観光連盟書記(海外誘客デジタルプロモーション事業担当)の吉山尚彦氏は、Matterportが観光誘致等のデジタル変革の加速に貢献しているとして、次のように話す。「コロナ禍が観光業の関係者に与えた影響の大きさは計り知れません。しかし、このような時期だったからこそ、山口県観光連盟はデジタルを活用した観光PRに積極的に取り組みました。Matterportのソリューションを用いて山口県の観光地をデジタルツインにしたことで、山口県の観光事業のDXは確実に加速していると感じます。Matterportは、旅行代理店の方々や一般の観光客の皆様にぜひご覧いただきたい、各観光地の強みや特徴を際立たせることができるツールです。完成したデジタルツイン(3D映像)はお客様のみならず、本県の観光関係者にも好評です。デジタルツインをさらに活用し、山口県の観光と魅力を発信していきます」