株式会社サーフジャパンは、インバウンド旅行客向けに、酒類メニューを多言語で提供する「Sake Rink(サケリンク)」を、2025年5月1日より開始した。コロナ後に急増した訪日外国人旅行者数は、2024年時点で過去最高となる3,690万人を記録した。外国人観光客が日本を訪れる理由はさまざまだが、「日本食を食べること」と「日本酒を飲むこと」が訪日目的の約40%を占めている。日本の食文化は、多彩な高級寿司やおまかせ日本料理から、焼き鳥、ラーメンといった庶民的なグルメまで非常に豊かである。そして、日本にしかない日本酒や焼酎は、外国人旅行者にとって価値あるコンテンツである。こうしたニーズに対応し、多くの飲食店ではインバウンド旅行者向けの多言語メニューの整備が進んでる。特に料理メニューに関しては、多言語対応がかなりの水準に達している一方で、最も大きな課題は、日本酒や焼酎といった酒類メニューの多言語対応に多くの問題が残っている。第一の課題は、日本酒の商品名が英語発音で表記されているだけで、その酒に関する説明や情報がまったく記載されていないこと。日本酒の商品名には、銘柄(ブランド名)、酒米、特定名称、製造方法など、さまざまな情報が含まれているが、そうした解説が一切なく、日本酒の種類(普通酒、吟醸酒、大吟醸など)に関する説明も不十分。同じ銘柄であっても、特定名称の違いによって特徴が大きく異なるにもかかわらず、そうした違いの説明が不足している。第二の課題は、提供方法(1合、2合、徳利、ボトルなど)について、正確な容量表示やそれぞれの用語の意味に関する説明が不十分な点。焼酎に関しても、飲み方(ロック、水割り、お湯割りなど)の違いについての情報提供が不足している。第三の課題は、日本酒を楽しむ際の、日本ならではの文化的な特徴やマナーに関する情報が提供されていないこと。お猪口の選び方、もっきり、熱燗(あつかん)など、日本独自の飲酒文化やスタイルについての紹介が欠けている。サービスの概要飲食店専用のQRコードによる5カ国語対応サービス「Sake Rink(サケリンク)」は、各飲食店ごとに異なるQRコードを発行し、店舗側がそのQRコードをテーブルPOPや酒類メニューに印刷して設置することで、来店客が自身のスマートフォンでスキャンして利用するモバイルサービス。本サービスは、韓国語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・タイ語の5カ国語に加え、日本語にも対応しており、日本酒に詳しくない日本人にとっても有用な情報を提供する。飲食店が自ら酒類商品の登録と価格設定を実施飲食店には、パソコンおよびモバイル対応の管理画面を提供しており、店舗側で日本酒や焼酎を検索して直接登録し、販売単位や価格を自由に設定することが可能。売切れとなった酒類については、「非表示」または「売切れ表示」に切り替えることができ、さらに店舗おすすめの商品には「おすすめマーク」を表示することもできる。酒類商品の情報提供および並び替え機能インバウンド旅行者向けの酒類メニューにおける最大の課題である、酒類商品の詳細な説明不足に対応するため、「Sake Rink」では、旅行者が自身の好みに合った酒類を選択できる条件検索機能を提供している。特定名称、日本酒度、原産地などの条件で検索が可能。さらに、各販売単位(1合、徳利、ボトルなど)ごとに、10mlあたりの価格を基準とした高価格から低価格への並び替え機能も搭載しており、価格比較が容易に行える。飲食店は無料で利用可能飲食店におけるSakeRink(サケリンク)サービスの利用は無料で提供。初期導入費や利用料などの費用は一切かからない。SakeRinkのサービスモデルは、SakeRinkサイトに掲載される酒類ブランドからの広告収益によって成り立っている。また、SakeRinkでは日本酒や焼酎に限らず、ビール、ノンアルコール、ハイボール、サワー、チューハイ、リキュール、カクテルなど、さまざまな種類の酒類も登録可能。出典元PRTIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000137785.html